データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

WordPressの管理画面から、データベースとファイル一式をバックアップできるプラグイン「BackWPup」の特徴と基本的な使い方をまとめています。

記事は前半・後半の2部構成になってまして、今回の前半記事では主にプラグインの特徴と、「ジョブの作成」というバックアップ処理の事前セッティングに当たる部分を中心に紹介しています。

※実際のバックアップ方法の解説などは後半記事になるので、以下の関連記事と合わせて見てもらえると嬉しいです★

BackWPupプラグインでバックアップを作成して管理画面からダウンロードする方法

2019年4月19日

BackWPupプラグインの特徴

まずはこのBackWPupプラグインの特徴から簡単にご紹介します。

BackWPupプラグインの特徴
  1. データベースとWordPressのファイルを、まとめて管理画面からバックアップできる
  2. もちろん、データベースとファイルのどちから一方だけのバックアップも可能
  3. サーバーのフォルダへバックアップしたり、メールでバックアップを送信したり、複数のバックアップ方法が選択できる
  4. 手動によるバックアップのほか、WordPressのcronによる自動バックアップにも対応
  5. 管理画面から、バックアップファイルのダウンロードが可能
  6. 同じく、管理画面から過去のバックアップファイルの削除も可能

なんと言ってもデータベースとWordPressのファイルを丸ごとバックアップできるということ。サーバーの乗り換えをするときなどにとても便利なプラグインです。

また、管理画面からバックアップのジョブ設定とバックアップ処理、またバックアップファイルのダウンロードや削除ができ、決められたスケジュールで自動バックアップもできるので、万一の場合に備えて、ぜひ入れておきたいプラグインじゃないかと思います。


ではここから、BackWPupプラグインのインストール方法から順を追って解説していきたいと思います。

BackWPupプラグインのインストール方法

管理画面左メニュー「プラグイン」 >「新規追加」から
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

BackWPup」を検索してインストールします。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

プラグインを有効化したら、以下の手順でバックアップを行なっていきます。

BackWPupプラグインの使い方

BackWPupを使ったバックアップの流れは以下のとおりです。

BackWPupプラグインによるバックアップの流れ
  1. ジョブを作成する
  2. 作成したジョブを実行(バックアップを実行)する
  3. ジョブ・ログをチェックする
  4. 必要に応じてバックアップファイルのダウンロードや削除をおこなう

今回の前半記事では、「ジョブを作成する」の部分について詳しく解説しています。

ジョブを実行し、実際にバックアップファイルを作成してダウンロードするまでの流れは、後半の記事でまとめますので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね★

BackWPupプラグインでバックアップを作成して管理画面からダウンロードする方法

2019年4月19日

BackWPupでジョブを作成する

最初に管理画面左メニューの「BackWPup」>「新規ジョブを追加」をクリックして、新しいジョブを作成するところから始めます。

「ジョブ」とは、バックアップの一連の処理業務のことだと考えてもらえばOKです。なので、どのようにバックアップするのか?について、その条件やバックアップ方法などをあらかじめ決めておく必要があります。

BackWPupでのジョブの作成でやる内容を、おおまかに以下でまとめておきます。

メニュー 決めること
一般設定 ジョブ名の指定
ジョブタスク(バックアップの対象)の選択
バックアップファイルの名前の指定
バックアップファイルのアーカイブ形式の選択
バックアップファイルの保存方法の選択
ログファイルの送信をどうするかの選択
スケジュール 手動か自動(WordPressのcron)の選択
データベース
(ジョブタスクで選んだ場合)
バックアップ対象のテーブルの選択
SQLを圧縮するかどうかの選択
ファイル
(ジョブタスクで選んだ場合)
バックアップから除外するフォルダの指定
バックアップに追加するフォルダの指定
除外するファイルの指定
プラグイン
(ジョブタスクで選んだ場合)
バックアップ時のファイル名の指定
バックアップファイルを圧縮するかどうかの選択
フォルダー バックアップファイルの保存先の指定
バックアップファイル数の上限の指定

一般設定

一般設定では、バックアップ処理を行うための基本的な設定をやっていきます。


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
ジョブ名
名前は分かりやすいものをつけておけばOKです。

ジョブタスク
バックアップの対象を、以下の5つの中から選びます。

BackWPupのジョブタスク
  1. データベースのバックアップ
  2. ファイルのバックアップ
  3. WordPress の XML エクスポート
  4. インストール済みプラグイン一覧
  5. データベーステーブルをチェック

初期状態では「データベースのバックアップ」「ファイルのバックアップ」「インストール済みプラグイン一覧」にチェックが付いていますが、これはこのままで良いでしょう。

なお、わたし個人は「データベースのバックアップ」「ファイルのバックアップ」の2つチェックでバックアップすることが多いです。

で、画像が1000枚単位でアップされたようなサイトだと、サムネイルも合わせてとんでもないファイル容量になるので、そんなときは「データベースのバックアップ」のみにして、ファイルは別手段でダウンロードするような場合もあります。

ブログによってケースバイケース、という感じですね。


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
バックアップファイルのアーカイブ名
バックアップファイル名を自由に指定することができますが、初期設定のままでOKです。

BackWPupのバックアップファイルのアーカイブ名例
2019-07-23_10-39-44_%hash%.zip
↑こんな感じで「年月日時間+ハッシュ.zip」のファイル名が生成されます。

また、アーカイブ形式もZipで問題ないでしょう。


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
バックアップファイルの保存方法
バックアップファイルをどこに保存するかを決めます。

BackWPupのバックアップファイルの保存先と保存方法
  1. フォルダーへバックアップ
  2. メールでバックアップを送信
  3. FTP にバックアップ
  4. Dropbox にバックアップ
  5. S3 サービスにバックアップ
  6. Microsoft Azure にバックアップ (Blob)
  7. Rackspace のクラウドファイルにバックアップ
  8. SugarSync にバックアップ

DropboxやS3など、この辺りの外部サービスに保存するにはアカウント連携する必要があるので、今回はすみません。。連携方法は省略させてもらいまして…いちばんベーシックな「フォルダーへバックアップ」で進めていこうと思います。

フォルダとは、初期設定のままだとwp-content/uploads/中に、バックアップファイル専用のフォルダーを作るということです。

自分のサーバー上に置いておくので管理も必要になってきますが、不要であれば管理画面からでも簡単に消せるので、まぁOKかなと。


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
ログファイルの送信
指定のメールアドレス宛に、ジョブの結果を送信するかどうか決めます。

送信する場合はメアドと、エラーが発生した場合にのみログをメールで送信すかどうかのチェックを入れます。

わたしはメール送信不要なので外してます。

その場合は、上記画像のようにログの送信先メールアドレスやメールの送信元のフィールドを空にするとOKです。

スケジュール

続いて、スケジュールのメニューで「ジョブの開始方法」を決めていきます。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

ジョブの開始方法は「手動」「WordPress の cron」「リンク」の3パターンあります。オススメはWordPress の cronのよる自動バックアップですが、ここでは1つずつ見ていくことにします。

BackWPupのバックアップスケジュール
  1. 手動
  2. WordPress の cron
  3. リンク

データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
手動
バックアップしたいときに管理画面から「ジョブの実行」リンクをクリックしてバックアップする方法です。
※実際のバックアップ方法は、以下の後半のまとめ記事で解説しています。

BackWPupプラグインでバックアップを作成して管理画面からダウンロードする方法

2019年4月19日

データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
WordPress の cron
あらかじめ決められたスケジュールに基づいて、自動でジョブを実行するのが「WordPress の cron」によるバックアップです。

WordPress の cronによるバックアップがうまくいかない場合に、EasyCron.comという外部のCronサービスを代替品として使うこともできます。その場合はEasyCron.comのAPIを取得して、管理画面にセットしておく必要があります。

このAPIキーの取得方法は以下の関連記事でまとめていますので、こちらもチェックしてもらえればと思います。

EasyCron.com – WordPressのcronの代替に利用できる外部Cronサービスの使い方

2019年5月14日

ジョブの開始方法でWordPress の cronを選ぶと「実行時間をスケジュール」の設定ができるようになります。

いちおう、オススメの自動バックアップのセッティングについて触れておきますが

BackWPupの自動バックアップのスケジューリング例
  • スケジューラーの種類:「基本
  • スケジューラー:「毎週
  • 曜日と時間分:例)日曜の深夜3:00か4:00

まず、スケジューラーの種類には「基本」「高度」がありますが、ここは「基本」のままでOKです。

で、その下のスケジューラーでは「毎月」「毎週」「毎日」「毎時」の中からスケジュールを決めますが、「毎週」でいいでしょう。

「毎週」にチェック入れたら、曜日は「日曜」にして、時間分のプルダウンメニューからバックアップする時間(わたしの場合は3:00か4:00)を選びます。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

バックアップのタイミングは、運営するブログによって変わってくるかと思いますが、

ファイルもデータベースもバックアップする場合、「毎日」を選ぶとバックアップファイルの容量が嵩んでくるんのでそこは注意しておきましょう。

なので、個人的には週1自動バックアップがオススメかなと思っています。


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
リンク
表示されたリンクURLをクリックして、バックグラウンドでバックアップを実行する方法です。

他のアプリケーションからバックアップジョブを実行するときなどに使用します。基本的には手動でやるバックアップと変わりないため、あまり使う機会はないんじゃないかと思います。

また、WP-CLI を使用する方法もありますが、コマンドラインツールによるバックアップなので、ここでは解説は省略します。

データベース

一般設定のジョブタスクで「データベースのバックアップ」を選んだ場合に、DBのバックアップに関する設定をすることができます。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
バックアップするテーブル
バックアップ対象のテーブルを選択することができます。初期状態で全てのテーブルが選択されていると思いますので、このままでOKです。

1つのデータベースに複数のWordPressブログが入っているような場合は、すべてのブログのDBをエクスポートすることになるので、下図のテーブル接頭辞ボタンでテーブルを絞り込んでください。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
バックアップファイル名
これも何でもOKです。

バックアップファイルの圧縮
「なし」だと、sqlファイルでエクスポートされます。「GZip」を選ぶこともできますので、お好きな方を選択してみてください。

ファイル

一般設定のジョブタスクで「ファイル」を選んだ場合に設定することができます。
ここでは、WordPressのファイルの中でバックアップに含めないものを除外設定したり、追加で含めたりすることができます。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
バックアップするフォルダー
不要なフォルダを除外したい場合は、除外:の下のチェックボックスにチェックを入れていきます。

ただ、他のサーバーへの移行を考えてのバックファイル作成なのでしたら、ファイルに欠落があると正常に移管できない場合があるので、このまま何も触る必要はないです。

また、WordPressに関係ない、自分で独自に用意したフォルダがあって、それをバックアップに含めたい場合は、バックアップするその他のフォルダーにフォルダ名を追加しておくとよいでしょう。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ


データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ
バックアップから除外
バックアップ不要なファイルなどがあれば、バックアップから除外するファイル / フォルダーで除外設定しておくと良いでしょう。

.tmp,.svn,.git,desktop.ini,.DS_Store,/node_modules/
はじめから除外指定されているこれらのファイルは、仮にブログの移転になっても問題ないファイルたちのなので、このままでOKです。

プラグイン

ジョブタスクで「インストール済みプラグイン一覧」を選んだ場合に、ブログにインストールされているプラ​​グインリストをバックアップすることができます。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

プラグイン一覧のファイル名
プラ​​グインリストの中身は、こんな感じで構成されています。

BackWPupのプラ グインリスト
  • すべてのプラグインの情報(プラグイン名と作者、プラグインのURLが書かれている)
  • 有効になっているプラグインが一覧で載っている
  • 停止中になっているプラグインが一覧で載っている
単なるメモファイルなので、ファイル一式をバックアップする場合は、要らないかと思います。

ファイルの圧縮
プラグインリストのファイルを圧縮するかどうかを選べますが、これはどちらでやってもOKです。

宛先: フォルダー

一般設定のジョブタスクで「宛先: フォルダー」に指定した場合に、バックアップファイルの保存先フォルダを指定することができます。
データベースとファイルを丸ごとバックアップできるBackWPupの特徴とジョブ作成方法まとめ

バックアップを格納するフォルダー
初期設定では、wp-content/内に以下のような名前のフォルダが自動で生成されますが、

uploads/backwpup-*********-backups/

フォルダ名(格納場所)を変えても問題ないです。

ファイルを削除
保存しておくバックアップファイルの上限を指定します。

仮に「15」を選ぶと、16個目以降は古いバックアップファイルが削除されていきます。
個人的には週一のバックアップの場合は、上限数値を低く設定してもいいかと思います。(4とか5とか)

以上、ここまでBackWPupプラグインの特徴とジョブの作成方法について解説しました。

実際にどうやってバックアップするのかや、バックアップファイルのダウンロード方法などについては、後半記事でまとめていますので、以下の関連記事を見てもらえればと思います。

BackWPupプラグインでバックアップを作成して管理画面からダウンロードする方法

2019年4月19日

最後まで読んでいただき、ありがとうござました★

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2019年6月1日

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